PNG を PDF に変換すると何が起きるのか
PNG はピクセルの格子で、ページサイズを持ちません。PDF はインチ単位で測られるページの集まりです。PNG を PDF に変換すると、各画像がページに配置されて収まるように拡大縮小され、画像オブジェクトとしてファイル内に保存されます。
画質を左右するのは、その画像オブジェクトの圧縮方法です。PDF は画像を Flate 圧縮(PNG 自体と同じ deflate 方式)でロスレスに保存することも、JPEG として非可逆に保存することもできます。
ロスレスな PNG ページなら元のスクリーンショットの全ピクセルが残るため、文字の輪郭も画面で見たとおりです。ここではそれが初期設定で、PNG を PDF に変換したい人の多くが本当に求めているものです。
PNG を PDF にする理由
PNG はスクリーンショット、図、ロゴ、書き出したスライドに使われる形式です。いずれそれらを 1 つのファイルにまとめる必要が出てきます。バグ報告、手順書、会話の記録、ポートフォリオなどです。
PDF はページの順番を保ち、どの端末でも開け、決まったサイズで印刷できます。PDF しか受け付けないアップロードフォームも、よくある理由の一つです。
変わらないもの、変わるもの
「ロスレス」を選べば、ピクセルとその並びは変わりません。変わるのは入れ物で、ページにサイズ、余白、向きが付きます。
紙は透明ではないので、透明部分についても決める必要があります。以下のセクションでそれぞれの選択肢を説明します。
3 ステップで PNG を PDF に変換する方法
このページ上部の PNG を PDF に変換するツールは、パソコンでもスマホでも同じように使えます。
1. PNG を追加する
PNG ファイルをページにドロップするか、クリックして選択するか、クリップボードからスクリーンショットを直接貼り付けます。JPG、WebP、HEIC のファイルも同じ PDF に混ぜられます。
2. ページを並べて設定を選ぶ
ページをドラッグして並べ替えるか、ファイル名順に並べます。ページサイズは A4、US レター、リーガル、A5、または各画像の形に合わせる「画像に合わせる」から選べます。
画像に透過があれば、透明部分をどうするかを選びます。スクリーンショットがとても縦長ならページに分割するかどうかを選べ、そのカードに分割後のページ数が表示されます。
3. 作成してダウンロード
文字をくっきり保つなら「ロスレス」プリセットのまま、ファイルを小さくする必要があれば PDF の最大サイズを設定します。PDF を作成してダウンロードすれば完了で、途中でアップロードされることは一度もありません。
PNG、スクリーンショット、縦長スクショをドロップ。クリップボードから直接貼り付けることもできます。
透明部分をどうするか、縦長スクショをページに分割するかを選びます。
画質は「ロスレス」のまま、くっきりした PDF を 1 つダウンロードします。
PDF にするとスクリーンショットがぼやける理由
多くのオンラインツールは、すべての画像を JPEG として保存し直して PNG を PDF に変換します。JPEG は写真向けに作られた形式で、なめらかな色の変化が圧縮の痕跡を隠してくれます。
スクリーンショットはその逆で、くっきりした輪郭、平坦な背景、小さな文字でできています。まさに JPEG 圧縮の粗が目立つ部分です。
文字の周りのにじみとブロック
JPEG は画像を 8 × 8 ピクセルのブロックに分け、それぞれの細かい情報を捨てます。そのためくっきりした輪郭の周りにリンギングと呼ばれる薄い灰色の影が残り、平坦な色の部分にはブロックの境目が見えます。
小さな文字の色にじみ
多くの JPEG エンコーダーは、色の情報を明るさの半分の解像度で保存します。青いリンクや赤い警告のような細い色付き文字には、両側にぼんやりした色のにじみが出ます。
JPEG ページのほうが向いている場合
中身は実は写真という PNG もあります。カメラの画像を PNG で保存したものや、写真の多いデザインの書き出しなどです。こうした画像は JPEG にしたほうがはるかに小さくなり、見た目の劣化もありません。
その場合は「標準」プリセットを選んでください。色数の少ない画像と透過を含む画像は PNG ページのまま、色数の多い画像は JPEG ページに切り替わります。スマホ写真のフォルダをまとめるなら、画像を PDF に変換するツールがその用途に合わせて調整されています。
透過 PNG:白、好きな色、または透明のまま
PNG は透過を保存できますが、紙にはできません。PNG から PDF への変換では必ず画像の透けている部分をどうするかを決める必要があり、多くのツールは何も知らせずに決めてしまいます。
ここでは、透明なピクセルを実際に含む画像を追加した時点で選択肢が表示されます。
白い背景(初期設定)
ページを書き出す前に、透明部分を白で塗りつぶします。どのビューアーでも同じように見え、印刷結果も予想どおりです。
好きな色
ブランドの資料に合わせたり、白いロゴを見えるようにしたりするために、任意の背景色を選べます。色はページ画像の一部になるので、表示どおりに印刷されます。
透明のまま残す
ページ画像のアルファチャンネルを、PDF 内のソフトマスクとして保持します。透過を正しく扱うソフトで PDF を別の文書に配置するときに役立ちます。
透明のまま残してもチェック柄は表示されません。多くの PDF ビューアーは背後に白いページを描き、プリンターは白い紙に印刷するからです。
ロゴ、署名、ステッカー
スキャンした署名や背景を切り抜いたロゴは、たいてい白の上がいちばんきれいに見えます。あとで PDF をほかのアートワークと組み合わせるとわかっている場合だけ、透明のまま残してください。
縦長スクショ:読みやすいページに分割
スマホやブラウザでは、チャット全体や Web ページ全体を 1 枚の縦長画像として撮れます。多くは幅 1080 ピクセル、高さ数千ピクセルです。これを A4 1 ページに押し込むと、文字の高さは数ミリしかありません。
そこで縦長のスクリーンショットは、ページの幅と高さに合わせたピースに分割され、連続するページに配置されます。
切る位置の決め方
ページの高さちょうどで切ると、文字の行の途中にかかることがよくあります。変換ツールはその位置から少し上、ページの高さの 8% までの範囲で、チャットのメッセージ同士のすき間のような単色のピクセル行を探します。
見つかればそこでページを終え、次のページは続きの行から始まります。最後に細い余りが出た場合は、ほぼ空のページを作らずに最後のページに含めます。
縦長とみなされる基準
画像の高さがページ領域の約 1.5 倍を超えると分割が始まります。通常の 1080 × 1920 のスマホのスクショなら、1 ページに収まります。
チャット履歴、Web ページ、レシート
会話の記録は、メッセージが 1 つも途中で切れずに残ります。記事や注文確認のページ全体のキャプチャも、ふつうの複数ページの文書のように読めます。
全体を見渡せるように 1 ページのまま残したい場合は、「1 枚 1 ページ」を選んでください。
PNG ページのページサイズ・余白・配置
スクリーンショットには物理的なサイズがないため、PNG を PDF に変換するときはページによって印刷サイズが決まります。目安になるのは、紙 1 インチあたりに何ピクセル載るかです。
幅 1080 ピクセルのスマホのスクショを余白「小」の A4 に配置すると幅 198 mm になり、約 139 ピクセル/インチ。文字をくっきり印刷するのに十分です。
文書なら A4 と US レター
受け取る相手が使う用紙を選びましょう。世界の大半では A4、アメリカとカナダでは US レターです。余白「小」なら、スペースを無駄にせず文字にゆとりを持たせられます。
画面で読むなら「画像に合わせる」
各画像の形に合わせたページは、画面で見るためのスライドや図に向いています。縦長スクショはこの場合も A4 の縦横比のピースに分割されるので、1 メートルもある帯のようなページにはなりません。
横長のスクショと向き
向きを「自動」にすると、横長のデスクトップのスクショは横向き、縦長のものは縦向きのページになります。文書全体を一方の向きに固定することもできます。
「収める」と「全面に配置」
「収める」は余白の内側に画像全体を表示します。「全面に配置」はページを覆って端を切り取るため、文字が欠けてしまいスクショにはまず向きません。代わりに、先に画像切り抜きツールで画像を整えてください。
文字をぼかさずに PNG から変換した PDF を小さくする
ロスレスなページは JPEG のページより大きくなり、写真のような内容では特にその差が開きます。平坦な色でできたスクリーンショットなら、差はたいてい小さめです。
先に PNG を小さくする
スクリーンショットは必要以上に多くの色を含んでいることがよくあります。先にPNG 圧縮ツールやPNG サイズ削減ツールにかけておけば、文字はくっきりしたまま、ピクセル自体の保存コストが下がります。
PDF の最大サイズを設定する
フォームやメールに容量制限があるなら、PDF を作成する前にその値を選びます。「ロスレス」の場合、変換ツールはページの解像度を下げますが 72 DPI を下回ることはなく、それでも上限に届かなければはっきりお知らせします。
「標準」のほうが得な場合
サイズ上限のせいで解像度がかなり下がると、どのみち文字はぼやけます。その段階では、色数の多い画像だけを JPEG ページにする「標準」プリセットのほうが、たいてい小さくて見やすいファイルになります。
スクリーンショットこそローカル変換が大切な理由
スクリーンショットは、人が保存している画像の中でも特に機密性の高いものです。銀行の残高、ワンタイムコード、個人的な会話、レシートの住所、社内のダッシュボードまで写ります。
この PNG を PDF に変換するツールは、すべてブラウザのタブ内で動作します。スクリーンショットの読み込み、レイアウト、PDF への書き込みは端末上で行われ、コピーがサーバーに送られることはありません。
アップロード型の変換ツールで起きること
一般的なオンラインツールは、各ファイルを自社サーバーに転送してそこで変換し、規約に書かれた期間が過ぎると削除します。それ自体はまったく正当な場合もありますが、画像に写っている内容を他人に預けることになります。
画像ファイルのメタデータ
スマホや編集アプリで作った PNG には、使用したソフト名や作成日時などのテキストが含まれていることがあります。PDF に書き込まれるページ画像はピクセルデータだけです。別途共有する JPG 写真は、先にEXIF 情報を削除してください。
Windows・Mac・iPhone・Android で PNG を PDF に変換
主要な OS はどれも、印刷ダイアログから画像を PDF にできます。スクリーンショット 1 枚ならこうした標準機能で足りますが、すぐに限界が見えてきます。
Windows
フォトアプリで PNG を開き、「印刷」を選んで「Microsoft Print to PDF」を指定します。画像は 1 枚ずつ 1 ページに収められるため、縦長スクショは細い帯になります。
Mac
プレビューで PNG を開いて「PDF として書き出す」を選ぶか、複数の画像を選択して PDF に印刷します。一度に数枚程度なら問題なく使えます。
iPhone と Android
iPhone では画像を共有して「プリント」を選び、プレビューを PDF として保存します。Android では「印刷」から「PDF として保存」を選びます。
標準機能ではできないこと
いずれも、縦長スクショを行間のすき間で分割することも、背景色を選ぶことも、ファイルサイズに上限を設けることもできません。このページの変換ツールなら、それぞれの端末でふだん使っているブラウザで 3 つともこなせます。
PNG から PDF への変換方法を比較
| この変換ツール(ブラウザ内) | 一般的なアップロード型ツール | OS の PDF 印刷 | |
|---|---|---|---|
| ファイルの処理場所 | 端末内 | 提供元のサーバー | 端末内 |
| ページの圧縮方法 | 初期設定はロスレスな PNG ページ | JPEG で保存し直すことが多い | OS による |
| 透過背景 | 白・任意の色・透明のまま | たいてい白、説明はほぼなし | 選択肢なし |
| 縦長スクショ | 行間のすき間で分割 | 1 ページに縮小 | 1 ページに縮小 |
| 複数画像を 1 つの PDF に | 可能、ドラッグで並べ替え | たいてい可能 | 場合による |
| PDF の最大サイズ | 標準搭載 | まれ | なし |
| アカウント・透かし | なし | 場合によりあり | なし |
変換後に:結合、再利用、ページを画像に戻す
できあがった PDF には、もうひと手間必要になることがよくあります。
ほかの PDF と結合する
PDF 結合ツールを使えば、新しいページを既存のレポートやフォームに追加できます。ページは再圧縮されずにそのままコピーされます。
PNG 画像として取り出す
ページをもう一度編集するなら、PDF を PNG に戻してください。取り込む段階で何も失われていないので、文字はくっきりしたままです。
JPG 写真とほかの PDF ツール
JPG ファイルをまとめて変換するなら、JPG を PDF に変換するツールがそのまま埋め込みます。文書ツールはすべてPDF ツールのページに一覧があり、変換前の画像の準備についてはPNG から PDF への変換ガイドで解説しています。